新聞連載中の『親鸞 完結篇』、、ついに親鸞は自然(じねん)に還る!

2013年7月1日から全国40紙を超える新聞に連載がはじまった『親鸞 完結篇』、、2014年7月6日、362回に及ぶ超大作は幕を閉じた、、ついに親鸞は自然(じねん)に還る!
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全編の最後の章のタイトルは、、自然(じねん)に還(かえ)る、、まさに生体から魂が抜け出し、肉体は自然に還る、、誠に静かな最期を五木寛之氏は、ありのままに表現した。

それでは最後の章、自然に還る⑥、、紙面よりお届けします、、

 越後から恵信(えしん)の文をたずさえて益方(ますかた)の有房が善法院へ姿をみせたのは、十一月下旬のことだった。有房は覚信(かくしん)の兄にあたる親鸞の三男で、出家して越後の益方に住んでいる。

 恵信の文は覚信宛のものだった。八十一歳という年齢となり、上京する力も余裕もなく、ただひたすら親鸞のことを案ずるばかりである、としたためてあった。

 親鸞が食事をとらなくなってから、すでに二十日以上たっている。越後からやってきた有房が声をかけても、ほとんど反応がなかった。ときおり口を小さく動かしては、かすかにまばたきをする。念仏をとなえているようでもあり、ただ、うわごとをいっているようでもあった。

 越後から有房がやってきた数日後に、遠江(とおとうみ)から専信(せんしん)が上京してきた。専信は高田の真仏(しんぶつ)の弟子で、親鸞面授の念仏者である。顕智(けんち)からの知らせで急ぎ駆けつけてきたのだ。
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  画・山口 晃

 善法院の院主である尋有(じんう)は、言葉ずくなの老僧だったが、なにくれとなくこまやかに皆をささえていた。

 「子供のころ、兄者がわれら弟たちをおきざりにして比叡山にはいられたことを、怨んでいたときもあったのだよ」と、ある日、尋有が覚信に笑いながらいったことがあった。

 「しかし、いまはこうしておそばにいられることが、しみじみありがたく、うれしいのだ。兄者ではなく、親鸞さまとして深いご縁を感じてな。覚信どのもそうであろう」

 覚信は尋有のいいたいことがよくわかるような気がした。そして、ずっとこの数年来、考えつづけていたことを口にした。

 「親鸞さまが往生なさるときは、きっと驚くような奇瑞がおこるはずです。わたしたちは、それをしっかりとみとどけて、世の人びとに伝えなければなりません」

 尋有は首をかしげて何もいわなかった。

 十一月二十八日、朝方、つよい風が吹いて庭木の枝が折れた。

 親鸞はその日、朝から呼吸がとぎれたり、また大きくあえいだりしながら、すこしずつ静かになり、やがて昼過ぎに口をかすかに開いたまま息絶えた。自然な死だった。

 そばにつきそっていたのは、覚信と蓮位(れんい)、有房、顕智、専信、そして尋有の六人だけだった。(完)


OTSUKYON>浄土真宗の宗祖 親鸞といえども、、(覚信が予測したような)、、往生の瞬間には何も起こらなかった、、いや、ごく普通の自然死、、二十日間の絶飲食、、やせ細り脳へのエネルギーが枯渇して、眠るように旅立った、、(のだろう、、)、、、。


毎朝、京都新聞を広げて、連載記事に目をやると、、最初に注目するのは、、山口 晃氏の挿絵、、
もちろん、五木氏の文章を楽しむのではあるが、、

そこで、終盤のものから厳選して、挿絵と解説をお届けします、、
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目が窪み、頬骨が異様に突き出し、顔つきが変わってきた親鸞、、覚信が粥や汁などを工夫して調えても、親鸞は食べようとしない、、(雰囲気が出ている!)、、

次は、、これ、、
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まもなくこの世を去ることになるだろうと悟っていた親鸞、、九十歳になった親鸞、、(人生に付きまとう黒い影、、)、、

その黒い影は、、黒面法師、、
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夢か現か?分からないが、、夜中、寝ている親鸞の体にのしかかってきた黒い物体、、そのときの問答は、、
黒面法師、、「親鸞に聞きたいことがある。わしは十悪五逆の極悪人、それでも浄土に往生できるのか?」、、
親鸞、、「もし、そなたが心から懺悔し、阿弥陀仏の本願を信じることができるならば、往生できるだろう」、、「それができる者は、悪人ではない。真の悪人とは、懺悔を知らず、弥陀の救いを信ぜぬ者のことだ」、、
黒面法師、、「地獄は一定。悪人が救われてたまるか」、、(この影は親鸞自身の影なのか?)、、

弥陀の大きな手、、
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蓮位の質問、、「法然上人は、弥陀一仏、阿弥陀仏をただ一筋に信じよ、、と教えられた」、、「ところが、親鸞様は、冥衆護持(みょうしゅうごじ)、阿弥陀仏以外の神仏、菩薩などもお認めになるのですか?」、、
親鸞、、「多くの神々や諸仏のなかから、人間が阿弥陀仏という仏を選択(せんじゃく)したのでなない!」、、「川原ツブテのごとき人間に、阿弥陀仏のほうから手を差し伸べてくださったのだと思う、、ああ、ありがたいという声が念仏になる、、ただ一筋にその仏に帰命する、、だからこそ、世の神々や諸仏を軽んじてはならない、、冥衆護持とはそういう意味だ」、、(ちょっと難しいが、あの世へ行く最期に救いの手を差し伸べてくださるのが、阿弥陀仏、、)、、

この小説に登場するオールキャストは、、
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ちょっと画像が小さいが、、(クリックして大きく)、、山口 晃氏の描く登場人物、、名札を見ながら想い出すことができる、、(素晴らしい!)、、、。

連載は終わりましたが、五木寛之氏の考える、、親鸞像、、大変楽しく読ませていただき、共感する内容の多さに、、還暦を越えたこの身にとって、安堵する日々を過ごして行けそうです、、


独り言のようなブログに最後までお付き合いくださった皆様に、こころより感謝申し上げます、、
人生の肩の荷を降ろすことができれば、浄土が見えてきます!!

オマケ、、(よかったら覗いてください)、、過去の「親鸞 完結篇」ブログ、、
いろいろな親鸞情報もあります、、

五木寛之・親鸞「完結篇」、、新聞連載いよいよスタート!
http://otsukyon.at.webry.info/201307/article_11.html

新聞連載中の『親鸞 完結篇』、、いよいよ佳境に!
http://otsukyon.at.webry.info/201401/article_16.html

新聞連載中の『親鸞 完結篇』、、竜夫人の謎が解ける!
http://otsukyon.at.webry.info/201406/article_6.html



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この記事へのコメント

2014年07月08日 19:59
こんにちは

新聞小説をあまり読まない私
でも
親鸞だけは毎日読んでいました
今日からちょっとさみしいですね
無門さんへOTSUKYON
2014年07月08日 21:27
こんばんは、いつもありがとうございます。
私も新聞の連載小説はほぼ読まないですが、親鸞だけは完読、しかもスマホで撮影して綺麗にトリミングして、保管しました。電車の中でゆっくり読み直したいと考えています(・・;)
ほんとに馬鹿なオヤジですね(-。-;

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