20年ぶりの内視鏡検査の結果は如何に?、、最新の内視鏡技術は素晴らしい!、、

皆さま、こんにちは、いつもご訪問ありがとうございます、、医療人になって今年で43年目になりますが、お陰様で胃腸を悪くしたことはほとんど記憶がありません、、入職した京都のある総合病院で30歳の頃、上司の放射線科部長にバリウム検査(胃透視検査)をしていただいた際に、「君の胃は少年の胃だな、、!?」と正常例の見本のようなフィルムを見せられました、、それからは数年に1回くらいのペースで検診、バリウム検査を受けてました、、医薬品メーカーに転職する少し前、40歳の中ごろに京都銀閣寺の知り合いの内科医院のDrに胃カメラ(内視鏡検査)を受けましたが、当時はファイバースコープが1cm弱と太くまた、経口で挿入しますので、咽頭の違和感に閉口しました、、でも、20年ぶりの今回の内視鏡検査は5mmほどの太さで経鼻内視鏡、とっても楽ちんに10分ほどで終了しました、、(技術の進歩に驚き)、、今日のブログは、最新の内視鏡技術は素晴らしい!、、ちょっと専門的な内容も含めてお話しして行きます、、

内視鏡と言えば日本の誇るオリンパス、いや世界一のシェアはオリンパスが約70%です、、
そして、富士フィルムとペンタックスの3社を含めると、世界シェアの90%以上を占めるそうです、、
お隣の国が日本製品のボイコットと騒いでも、こればっかりはどうしようもない事実ですね、、

胃カメラの誕生は日本、、東大分院のある医師から「患者の胃の中を写して見るカメラをつくってほしい」という難題がオリンパス光学工業にもちこまれました、、
1950年、苦難のなかから生まれた試作機は、本体軟性管の先端に撮影レンズがあり、フィルムは白黒で幅6ミリ、手元の操作で豆ランプをフラッシュさせて撮影し、ワイヤーで引っぱってフィルムを巻き上げるものでした、、。

1960年代に入って、アメリカで開発された新素材「グラスファイバー」は様々な分野で注目をあびました、、
内視鏡分野でもいち早くこの素材に着目し、曲がっていても光を端から端へそのまま伝えるガラス繊維の特性を内視鏡に取り入れることで、リアルタイムで胃内を直接見ることができるようになりました、、
しかし、これでは写真を撮ることはできませんでした、、
写真が撮れるようになったのは、「ファイバースコープ付胃カメラ」が登場した1964年のことでした、、。

1982年、固体撮像素子CCDを使ったビデオカメラを内視鏡に組み込んだのが「ビデオスコープ(電子スコープ)」です、、
画像を数十万個もの画素でとらえ電気信号にかえてテレビモニター画面に送りこむものです、、
それまでは熟練した医師一人しか見ることのできなかった臓器内面の状態が、ビデオスコープではテレビモニターに画像として映しだせるので複数の医師や医療従事者も同時に見ることができるようになりました、、
同年、オリンパスが、内視鏡の先端に超音波の振動子をとりつけた「超音波内視鏡」を開発しました、、。

そして2002年、オリンパスは世界で初めて「ハイビジョン内視鏡システム」を開発し、内視鏡の概念が大きく変わりました、、
最先端の画像技術を結集し、きわめて微小な病変も診断できるほどの画像の精度向上を提供することが可能になりました、、。


「内視鏡の仕組み」(オリンパス「おなかの健康ドットコム」よりお借りしました)、、

ビデオスコープ各部の名称と機能・内視鏡の先端部は、、

ビデオスコープの各部の名称.png

実際の画像は、、(Nippon.com サイエンス・フロンティアよりお借りしました)、、
内視鏡の先端.png
わずか数ミリの先端に診断と治療のための機能を凝縮、、内視鏡スコープの先端には、レンズ、CCD、ライトがあり、、
ライトが二つあるのは、処置具の影が出ないための工夫、、処置具を挿入するチャネルと呼ばれる穴が挿入部全体を貫通しており、その穴から体液などを吸引することも可能、、。

「内視鏡の強みは、患部をリアルタイムに観察するだけでなく、治療も行えることです」と、オリンパスメディカルシステムズ・広報ブランドチームリーダーの山岡正雄氏、、
内視鏡には、直径が約2~3mmほどのチャネルと呼ばれるトンネルが貫通しており、ここに様々な処置具を挿入して治療を行います、、
癌やポリープの切除のほか、注射をしたり、止血したり、飲み込んだ異物を回収することができます、、
内視鏡と処置具の発達、そして医師の手技向上で、近年、内視鏡治療は長足の進歩を遂げました、、
以前は内視鏡治療で取り除けるのは小さな癌に限られていましたが、最新のESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)と呼ばれる手技(下図)では、、2cm以上の早期癌の治療も可能になっています、、。

早期がんの治療に効果を上げるESD.png

オリンパスは、どこにどんな特許が使われているのかをほとんど公開していませんが、特許庁の資料によれば、内視鏡関連の特許出願件数に関して同社は飛び抜けて多いとのこと、、
世界初の胃カメラを実用化して以来、60年以上にわたり医師のニーズに応え続けてきたことが、今のオリンパスの世界シェアに繋がっていることは間違いないでしょう、、。

そのように、開発をリードしてきたオリンパスの内視鏡は、経口内視鏡から経鼻内視鏡に急激に移行しています、、
細径経鼻内視鏡の直径5-6mmであり、通常径経口内視の8-9mmの約半分です、、
現在経鼻内視鏡は、オリンパス社、フジフイルム社、ペンタックス(HOYA)社から販売されています、、
会社により多少の差はありますが、細径経鼻内視鏡でも、CCD、ライトガイド、送気、吸引(生検鉗子孔)を装備しています、、
以前の細径スコープは、左右アングルが無かったり、ライトガイドが1つであったり、問題点が多く挙げられていましたが、近年のスコープはほぼ改良がすすみ、通常径経口内視鏡と同様なスペックを装備しています、、。

「経鼻挿入による上部消化管内視鏡検査の受け方」(オリンパス「おなかの健康ドットコム」よりお借りしました)、、

本動画では、食道・胃・十二指腸などの上部消化管を調べるための、鼻から入れる(経鼻挿入)内視鏡検査の受け方について、アニメーションにより、分かりやすく説明しています、、。
なお、2016年2月に厚生労働省が示した「がん予防重点教育及び検診実施のための指針」で、これまでのバリウム検査と同様に内視鏡を胃がん検診に推奨したことを受けて、内視鏡も検診に取り入れている市町村や会社が最近増えています、、。


さて、OTSUKYONはバリウム検査、経口内視鏡検査、そして経鼻内視鏡検査と年代ごとの上部消化管検査を受けて来ましたが、、
腹部における胃の全体像を把握し撮影するには、バリウム検査が適しています、、
特に、胃がんの約10%に発生する言われている、スキルス胃がんは胃の表層粘膜から発生する通常の胃がんではなく、、
胃壁の内部を這うように病巣が広がりますので、通常の内視鏡検査では早期発見が難しいと言われています、、
働き盛りの壮年層に多いスキルス胃がんは「硬い腫瘍」を意味するskirrhosというギリシア語に由来します、、
そこで、重いバリウムを摂取して胃内を移動する様子、胃が伸展する様子に不自然がないかを様々な体位から観察して、、
スキルス胃がんが存在するかもしれない場所を同定することができると言われています、、
その他、食物が胃の上部(胃底部)に溜まり下部に移動しにくい瀑状胃(ばくじょうい)、痩せ型の女性に多い胃下垂、胃切後の吻合不全や通過障害などは、、
バリウム検査で全体像を観察すると診断しやすいことがあります、、
それ以外の胃粘膜由来の胃がんや胃潰瘍などは、直接観察できる内視鏡検査が最適でしょう、、。

地元の内科医院で7月13日に内視鏡検査を受けました、、(西山医院のHPよりお借りしました)、、

IMG_6227.PNG
経口内視鏡の直径は9.3mm、一方、経鼻内視鏡はその半分程度の5.5mm、先端は何と5.0mm、、
鼻中隔湾曲症のあるOTSUKYONは、右の鼻孔は無理ですが左は全く問題なく挿入できました、、

経鼻内視鏡の利点は、苦痛が少なく鎮静剤の必要がない、咽頭を通らないので吐き気が少ない、検査中に会話ができる、、
とても素晴らしいですね、、

IMG_6226.JPEG


そして、もちろん最新のオリンパス製ハイビジョン内視鏡システム、、
モニターに映し出される鮮明な画像を見ながら、ドキドキ、ソワソワ、先生に質問したり、、
胃の動きを止めるブスコパン筋注も必要なく、内視鏡の先端から動きを止める薬剤を噴射するとのこと、、
たった10分足らずの検査は苦痛もなく無事終了、、
さてさて、検査の結果は、、
食道には大きな病変なし、軽度の逆流性食道炎はあり、、
胃十二指腸に発赤、びらん、炎症や潰瘍、がんはなし、、
ヘリコバクター・ピロリ(H.pylori)陽性(感染している)でよく見られる萎縮性胃炎もなし、、
ピロリ菌の有無画像.png
ただし、1個ポリープが見つかりました、、

IMG_6398.PNG

写真1の過形成性ポリープではなく、写真2の胃底腺ポリープでした、、
なお、ピロリ菌陽性では萎縮性胃炎に過形成性ポリープが見つかることが多いとのこと、、
また、頻度は低いががん化することもあるとのこと、、
一方、ピロリ菌陰性で綺麗な胃によく見つかるのが胃底腺ポリープであるとのこと、、
先生曰く「おそらくピロリ菌はいませんね、、とりあえず血液検査はして見ますが、、」、、
2週間後に検査結果を聞きに行きましたが案の定、、ピロリ菌陰性、、
食後の酸っぱいげっぷや胸部不快感の原因は、、コーヒー、、
一日に6~8杯はストレートで飲みます、、
先生曰く「空腹時のコーヒーは止めましょう、、」、、恐れ入りました、、

photo02.jpg
ちょっと蛇足、、
20歳までの世代では1割にも満たない感染率が、60歳を超えると8割前後にまで急上昇するピロリ菌感染、、
これは、ピロリ菌の感染源と関係があります、、
主な感染源は井戸水や河川ですが、衛生環境に問題があると、それらに排便などが混入する場合があります、、
排便の中にピロリ菌が混じることもあり、そういった井戸水などを飲むと感染しやすくなります、、
上下水道の衛生環境は、時代が下るにしたがって整備されましたが、その点で高齢者はピロリ菌の感染率(保菌率)が高いのですね、、
そして大都市ほど上下水道の整備も早く、郊外では遅れて整備されたため、出身地域によっては60歳より下の世代でも高い感染率があります、、。

ちなみに家内も陰性で、二人とも昭和30年前後に京都市で生まれ育ちましたので、とてもラッキーでした、、

ピロリ菌は強い酸性の胃液の中でも生息できますが、、
人体では胃壁が胃酸に溶かされないように胃粘膜が分泌する表層粘液で胃壁をコーティングしています、、
表層粘液中にはpH8.2程度と弱いアルカリ性である重曹も含まれており、胃液をある程度中和し、胃を守る働きがあります、、
一方、ウレアーゼと呼ばれる酵素をピロリ菌の体から放出し、尿酸を分解してアンモニアを作り出し、、
バリアを自身の周りに張って、強酸性を中和しています、、
この2つの働きが生息できる環境を作っていると言われています、、。

ピロリ菌の存在する場所は、表層粘液のコーティングが剥がれていますので、、
炎症や潰瘍ができやすいと考えられています、、なるほど、、
先生曰く「逆流性食道炎があり、萎縮性胃炎がなく、胃底腺ポリープがある人は、ピロリ菌はいません、、」、、なるほど、、
ピロリ菌を駆除すると、胃酸過多になり逆流性食道炎を発症することがあるそうですが、、
どうしても気になる場合は、胃酸を抑える飲み薬を処方してもらうそうです、、。

皆さま、久々の健康に関する話題、今回の内容はいかがでしたでしょうか?
国民健康保険で3割負担で可能ですし、市町村の特定検診ではもっとお安く受けることができます、、
地元に内視鏡の専門医が内科医院を開業されていて、優れた検査機器を用いて、優秀な先生が短時間で苦痛もなく検査をしてくれる、、
日本の医療制度の素晴らしさを再認識しました、、

最後までお付き合いくださり、ありがとうございました、、

追加情報:過去のブログより、、
合わせてお読みください、、
2013.8.5ピロリ菌.png




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この記事へのコメント

2020年08月17日 19:04
こんばんは

コメントをいただきましてありがとうございます。
お返しなど気になさらないでくださいね。
医療関係にお勤めなんですね。
ドクターですか。
コロナは大変じゃないでしょうか。
いつもありがとうございます。
私も、胃はそんなに悪くないんですよね。
悪いのは肝臓です。
トトパパさんへotsukyon
2020年08月23日 13:42
こんにちは、いつもご訪問いただき、気持ち玉もありがとうございます😊
私は医師免許はありませんが、国立大学医学部や医療系私立大学の講師をする傍ら、ある医薬品メーカーの技術職として働き、学会役員などもしましたが、現在は医療コンサルタントとして主にテレワークで働いています。仕事柄、医学や健康には大変興味がありまして、勉強は今も続けています。間違った内容を発信しないように細心の注意を払っていますが、何かお気付きの点がありましたら、どうぞご指摘ください。
コロナと共存し、適切な感染防止が必要な厄介な時代ですが、何か生き甲斐を見付けて楽しみたいと考えています。